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連載/「タバコの害について」のガイとの稽古 第1回

連載/「タバコの害について」のガイとの稽古 第1回



 「タバコの害について」のガイとの稽古 1


 シーンワークの勉強のために、最初にこの台本を取り上げてからもう1年は過ぎただろう。台本はチェーホフ一人芝居「タバコの害について」。たった一人の登場人物ニューヒンを演じるのは俳優ガイ

 上演目標は勿論あるのだけれど、公演日を決めて稽古していくわけではなく、昨年のランチシアターでやったチェーホフの「熊」に引き続き、チェーホフの短編をテキストに、今回は演技の基礎から徹底的に取り組みたいという本人の強い希望があって、じっくり稽古をやっていくことにした。

 それにしても・・・、なかなか稽古が進まない。
 どこから取りかかったら良いのかさっぱり分からない・・・というのが当初の本音だった。
 ニューヒンが演壇で語る講演の内容は全くとりとめもなく、ロシア演劇の専門の先生がたに聞いても作品のことはよく分からない。
 その上、いろいろな事情も重なって週2回の稽古は休みがち。チンタラ、ホイタラ、ホイタラ、チンタラ・・・あ~あ、腹をくくって長期戦に構えるしかない。

 しかし、時の積み重ねとはすごいものだと思う。手探り状態をジワジワと続けるうちにガイの演技に変化がみえはじめた。1回ごとのレッスンに何かがおこる。面白くなってきた!
それは俳優の〈楽器〉への自覚であったり、意識の変化であったり、舞台上に「いる」感覚の発見だったり・・・。
 こういったことは、すべて〈プライベート・モーメント〉というメソード演技のレッスンのなかで俳優におこっていく。勿論、人それぞれなので、個々の違いはあるが。

 台本中心の稽古の方は、〈プライベート・モーメント〉でつかんだ感覚をまだ応用できないでいる。つまり、台本のセリフによって自分が作り上げたイメージに縛られて、俳優は身動きできなくなってしまう。この固定概念が壊れなければ俳優は自由になれない。それはこれからの作業だ。

 ガイは、まだ自分の作りあげたイメージを自力で壊せないけれど、客席側から誘導していくと自分の呪縛から自由になっていく。するとそれまでの死んだような演技はみるみる息を吹き返し、ニューヒンは生きた人物となって、芝居は俄然面白くなっていく。
 舞台上で演技している自分の状態を、演じながら修正していくことができるようになってきたのだ。

 メソード演技を通して俳優は何をどう体験していくのか、ガイとはじめた「タバコの害について」の稽古を楽しみながら、そのプロセスを追っていきたい。

  (つづく)



 チェーホフ「熊」の舞台写真は下記のリンクへ

 中目黒・楽屋公演 咲良舎ランチシアター「チェホンテ・ア・ラ・カルト2」舞台写真

 中目黒・楽屋公演 咲良舎ランチシアター「チェホンテ・ア・ラ・カルト1」舞台写真


 追記 2013年12月22日に、SAKURA ACTING PLACEでは体験ワークショップを開催いたします。



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プロフィール

sakuramoriwa

Author:sakuramoriwa
守輪咲良。演出家。演技私塾「櫻塾」代表。劇集団「咲良舎」主宰。日本演出者協会会員。一般社団法人日露演劇会議・常務理事。明治大学文学部卒。札幌市出身。

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